キャリア

日々、描いたり泣いたり笑ったり #12 [引きこもりなのにコロナになった 中編]

みなさんこんにちは!

前回はコロナにかかり病床でコラムを書いていた私でしたが、今はすっかり元気に過ごしています。

 

そういえば前編でお伝えしていませんでしたが、同居の両親はなんと陰性で無事でした。よかった!

私の発症までの行動も保健所に聞かれましたが、久しぶりの仲間との新年会や買い物は日程的にはシロで、いわゆる「市中感染」だとのこと。

通勤だって、会社での勤務だってない私が「なぜ!?」となりましたが、家族が無事ならとりあえず安心。私はすぐに入院が決まっていたので「なんか、ちょっと美味しいんじゃない?」という「人生全部ネタ」なアーティストとしての考えがもたげてきたのは、ここだけの秘密ね。

 

初めての入院、いざコロナ病棟へ。

入院の時間は陽性が発覚したその日の16時。約束の場所に行くと、防護服を着た看護師さんが待っていました。院内に入ってからコロナ療養フロアに行くまでは、私自身が強烈なバイキンなので手足を引っ込めて車椅子で運ばれます。わー車椅子って初めてだよ。

まずは肺を調べるためにCT、そのあとは主治医からのお話、採血や体内の酸素のチェックや、院内での過ごし方の説明をしていただくと、あっという間に夜の20時に。とっくに夕飯の時間は過ぎ「これは私からの差し入れです。ごはん遅くなったし冷たいしごめんね。」と、看護師さんがこっそり温かな缶のスープを差し入れして下さった。怒涛の1日で緊張していたのでしょう、ようやくホッとして、ちょっとウルっときたよね。

 

夜中は「関口さん、大丈夫?痛いとか苦しいとかない?」と、懐中電灯を持った巡回の看護師さんにビックリして起き、朝の6時に体温測定等の指示が一斉コールで鳴り響き飛び起きる。

入院中は1日5回、体温や酸素濃度の測定の時間が決められており、自分で測って看護師さんに報告します。病室にも結構頻繁に来てくれましたが、それ以外はナースコールか部屋ごとに与えられたタブレットのビデオ通話を使いました。

 

そうそう、驚いたのが、本当の体温が分かる『10分かかる体温計』というものがあること。家庭にもある、すぐに体温が分かる電子体温計は「予測の体温」なんだって。

 

 

入院中でも絵を描く。やっぱ私って絵描きなんだと思った。

38度台が続いたのは入院2日目までで(熱が出てから3日目)その翌日からは、7度台から6度台を行ったり来たりするようになり、随分と体が楽になってきた私は絵を描くことにしました。

なぜなら移築したての美しい病院や、ホテルのような個室にテンションが上がっていたのですが、院内撮影禁止だったから。さすがに院内の様子をパースのように描きとる訳にはいかないだろうから、まずは一番無難そうな病院食から。

↑iPadで描こうと思いつく前。メモ帳にボールペンで。

 

↑「私iPadもペンシルも持ってるやんけ」とようやく気づいた後。色付きっていいね。

 

 

しばらくすると食事の絵を描くのにも飽きるのですが、「何もフラフラしながら絵を描かなくてもいいじゃん。あんなに普段『もう描くの嫌だ〜!』って泣いてるくせに〜」と脳内の私が言って、ああそうだなよなと冷静に考えるもう一方の私。

完全隔離の状態で、結局絵を描くという選択を私はするんだな。それを知ることができたのは、入院中のちょっとした発見でもありました。

 

必見!入院中にマストなもの

そういえば私が入院前に朦朧としながらチェックしたのは、コロナ入院経験者のSNSなどに書かれた「持っていくものリスト」でした。もちろん入院前に看護師さんからリストを言い渡されるのですが、入院後に「持ってきてよかったわ…」と改めて思ったものがあったので、まとめてみますね。

ちなみに病院療養とホテル療養では違うと思うので、今回は病院の場合。

〈マジでいるもの〉

・タブレット(なければスマホ)…テレビは有料だし、YouTubeとか画面大きく見たい。ゲームとか落書きもできるし、本も読めるし、なんなら仕事もできる。

・ポケットWi-Fi…病院にWi-Fiがなかったので。

・スリッパ…これはリストになかったけどマスト。いちいち靴履くのすらダルい。退院後は衛生のため捨てるのでペラペラのでよい。

・お菓子…絶対いる。病院食だけだと飽きるし寂しい。元気がないときはこんにゃくゼリーとかプリン食べてた。元気出てきたら干し芋なども。

・ふりかけ…救世主。白米あまり食べないので、ないと辛かった。

手に持たれた食べ物

低い精度で自動的に生成された説明

私の場合、その時々で必要なものを家族や親戚にドライブスルー方式で持ってきてもらいました。

水は当然必要で、1.5日で2リットルを飲んだのですが、これは事前に準備というのは結構大変なので院内の売店で購入する方も多かったのではと思います。ちなみに隔離されて売店すら行けないので、看護師さんが代わりに買ってきてくれました。

 

「ご飯が物足りないでしょうからね、差し入れ持ってきてもらってもいいのよ〜。お弁当とかマック持ってきてもらってる人もいたわよ。」という看護師さんの言葉に「え!マック!?」と驚きましたが、対応不可な病院もあるでしょうから、カップ麺や湯沸し器も必要かも。私は入院中、ジャンクなものを一切受け付けなくなってしまったので必要ありませんでしたが。

 

なんだかずっと暇だった割に書くことあるな?

今回で終わると思ったけどまだ続きそうなので、次回は後編へ続きます。コロナよ早く収束して!

画家

関口 彩

画家。富山県出身在住。
会社員のかたわら絵画制作をはじめ、2017年より画業に専念する。 作品は、動植物や石など自然のものを独自の視点で切り取り、細やかな筆使いで描くのが特徴。 装画、パッケージなどのクライアントワークを手がける他、作品発表を各地で行う。

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