日々、描いたり泣いたり笑ったり #11[引きこもりなのにコロナになった 前編]
みなさんこんにちは。
久しぶりのコラムは、なんと病床で書いております!!
流行りのアレにかかりまして、入院10日目。空咳が出る程度で、社会復帰のリハビリも
兼ねて文章でも書くかーと考えるくらいには元気を取り戻しています。
私の住む富山県は、長野よりは感染者数が少ないものの、毎日のようにクラスターが出
ており、もはや誰が感染しても不思議ではない状況です。
ただ、やはり田舎特有の「感染したって人には言えない…」という空気感も消え切って
はおらず、「いつまでもそんなんじゃー、安心して療養できないじゃないかー!」とい
う変な使命感が芽生えた私は、入院初日からTwitterで闘病絵日記を投稿していました。
(寝てろよ)
今回はTwitterの投稿内容も織り交ぜつつ、発症から現在までのことをお伝えしていこう
と思います。
病は気から
コロナ陽性が分かる2週間前くらいから、私のメンタルはかなり落ちていました。
これはアーティストに多いと思っているのですが(もちろん全員じゃないよ)感受性が
高い人は感情の振り幅も大きい。その振り幅の中から、人には感じ取れないものを見つ
けて具現化しているので良い悪いではないのだけど、落ちてるときはそれはそれは辛
い。
私の場合は(強いということもあって)飲酒に逃げがちなのですが、そんなことを日々
続けていたって元気になる訳がないんですね。
そうこうしてると、大体風邪をひいて高熱を出すのが私のお決まりのパターン。
「病は気から」という言葉は本当にその通りだと思う。
子供の頃から扁桃腺の炎症で高熱を出す私は、朝起きて違和感のあった喉から「夜にか
けて高熱が出るはず」と予測し、漢方や飲み物の準備をしました。それが1月24日。
予想通り、昼過ぎには37度を超え、24時を回る頃には39度台に突入しました。火照っ
た体でアイスノンなどを用意し「夜中に熱を出し切れば、翌日には一気に下がっていく
だろう」と思いながらも、普段はない強い頭痛と体の痛みに「うーん…もしかする
と?」という不安がよぎりました。
![](https://biotope.nagano.jp/wp/wp-content/uploads/aya_1.jpg)
まさかのコロナ陽性
翌朝25日。熱は38度後半をキープ。悪寒などは特にないものの、頭痛が治らないのでか
かりつけ医に電話して受診の予約をしました。
私のかかりつけ医には、コロナ対応のための発熱外来施設があり、熱がある人はそこに
通されて、完全にアクリル板で密閉された空間で先生に診察されます。動物園のパンダ
みたいな感じね。
コロナ禍で熱を出すのは2度目。先生も「また来たの」くらいだったと思う。
検査のため綿棒の長いやつを鼻の奥にブスーっと刺され、検体を採取。先生が検査を進
めるのを眺めていると、あれよあれよという間に妊娠検査薬みたいな例のやつに「二重
線」が現れた。陽性です。
「あらー、これは…。ちょっと待っててね!保健所に連絡してくるから。」と部屋を出
ていく先生を見ながら青ざめる私…
同居の両親は高齢で、父には持病があるし。
10日後には自分の展示会があり、準備がまだできていない…!
![](https://biotope.nagano.jp/wp/wp-content/uploads/aya_2-978x1024.jpg)
そうこうしているうちにすぐに保健所から電話が入り、指定の大きな病院で再度検査を
という指示と、ここ数日間の私の行動ルートなどを聞かれました。
これ全てが午前中のことで、その後16時には入院になったのですが、ニュースで見るた
らい回しや連絡が繋がらないなんてことはなく、とてもスムーズ。入院にしても、
「え?今日すぐになんですか?!」とこちらが驚くほど。
ちゃんと連絡系統が整っているところに「ありがたい」と思った反面、あまりにも逼迫
している部分を切り取ってニュースになるから、それを全てと思い込んでしまうのは怖
いことだと思いました。
そして改めて、田舎暮らしでよかった!とも思いました。感染者の多い大都市では、こ
のようにはいかなかったでしょうから。
さて、次回は入院中に初めて知ったことや過ごし方などをまとめます。入院必須アイテ
ムも書くよ!要チェック!
![](https://biotope.nagano.jp/wp/wp-content/uploads/aya_3-1024x1024.jpg)
画家
関口 彩
画家。富山県出身在住。
会社員のかたわら絵画制作をはじめ、2017年より画業に専念する。 作品は、動植物や石など自然のものを独自の視点で切り取り、細やかな筆使いで描くのが特徴。 装画、パッケージなどのクライアントワークを手がける他、作品発表を各地で行う。