#4総括編:女性が活躍する社会にしていくためには
すんごい研究所(仮)は、「地域をもっとよくしたい」を女性起点で捉えて、一人一人の”ワタシをもっと役立たせたい”を実現できるプロジェクトになることを目指しています。この「女性活躍」の課題に対して「形にする」「動いてみる」「次に繋げる」の何かしらのアクションを生み出したいと考えています。
4ヶ月に渡って”女性活躍を捉え直す”をテーマに「ワタシたちが望む女性活躍とは何か」をとことん探求してきました。#4では、そしてここから【女性が活躍する社会にしていくため】にはどんな仕組みや人やモノがあるとよいのか。すんごい研究所(仮)の各回の内容に沿ってまとめました。
【全体テーマ:女性活躍を捉え直す(再定義)】
プレ回(発散):”女性活躍”ってそもそもなに?課題はどこにある?
第1回(深堀):女性活躍の根本課題ってなんだろう
第2回(アイデア出し):課題を解決するために、考えられるアクションてどんなアイデアがある
第3回(社会実験化へ):「場・人・仕掛け」のキーワードから、「人」と「仕掛」にフォーカスしてみる
第4回(総括):女性が活躍する社会にしていくために
ワタシたちが考える今の”女性活躍”
#1:
「そもそも、行政・国、会社のビジョンがマッチしていないのでは?」「勝手に想像して押しつけられる女性活躍だから企画倒れになってるんじゃないですか。」という、もう本当にそれだよね。が連発しそうな芯を食った意見たち。「女性の管理職が増えたらどんな社会に変化するってイメージしているんですかね?」という、具体的なイメージが全く伝わってこないところも、違和感につながっている一因かもしれません。私たちが望んでいるのは、管理職の「数を増やすこと」という数字的な単純なことではないということ。大事な事と、その目的は「意思決定の場に女性がいるということ」。問題意識の優先度の違い、女性側からしたら男性のピントのズレた優しさから生じる不平等感。それらを解消するために、”価値観の共有”が必要ということでした。
「すんごい活躍している人」ばかりと繋がりたいわけではない
#2
女性活躍というと「男性社会の枠」に、女性を押し込めようとしているような、女性を男性化しようとしているような、そんな気さえします。という意見もでるほどでした。多様性が受容される世の中の流れの中で、いまだ管理職・役職者の考えの古さにより、女性活躍の概念だけがアップデートされていないと感じる具体的な実態も共有されました。
だからでしょうか、女性活躍というとバリバリ働けている女性や、業界などでシンボル的に活躍している女性たちが、彼女たちの実績とは1本筋を隔てたところで「女性活躍推進イメージキャラクター」かのような取り上げられ方をしているような。そして、みんながそうなるべきと言われているような取り組みに、女性たちは辟易としているのです。
何のために【対話】をするのか、なぜ【対話】が必要なのか。
#3
あらゆる社会単位におけるコミュニケーションギャップを解消するために、何より【対話】が大事だよね、と、その重要性に多くの人が共感しました。【対話】がしっかりできれば、必ず【信頼関係】を築くことができる。そして信頼関係を築けるということは、
●男女関係なく「自分である」ことが認められるということ。であり
●一人ひとりの「個性が尊重される」ということ。でもある。
さらに、対話をすることで、”多様な価値観”や”新しい視点”を知ることができ、
その結果【幸福度】をあげていくことができるはずだ。という意見が多数見受けられました。
●知識の物々交換
●分かり合えるのもいいけど、その違いもいいよねと言える距離感
さらに、対話を生み出すための要素として「繋ぎ手」「受け手」「仕掛け」が必要であり、それらの連携を活性化させる可能性があるものも、女性視点で見い出すことができました。
女性活躍という言葉の違和感の正体、そしてワタシたちが望む世界観
#4
すんごい研究所(仮)では、多くの参加者が「女性活躍推進」という言葉に違和感を感じていました。
働く女性が考える”活躍”の形とは、めいいっぱい大いに活躍するための、条件または環境といったようなものが用意されたり、提示されたりすることではありませんでした。
本当に女性たちが欲している形とは、自分が望む”活動”の【具合・均衡】を、企業内においても、地域社会においても、そして家庭内においても、認められることであり、支え合えることであり、応援しあえることでした。そして、それを実現するために、まず必要なことは、あらゆる社会単位での【対話】だと考えていました。
ここまでの開催を通して、一環して出ていた意見は、働く女性たちは、男性・女性関係なく、
「一人一人が、自分らしく生きていける社会になるためにはどうすればいいか」を考えること、
それが次の世代のために、私たちが取り組むべき大切なことであるということ。
ここに参加していたお一人お一人が、そのことをとても強く認識していたということ。そして、そのような社会づくりを、社会全体で一緒にしたいと考えているということ。それを知れたこと、共有できたことで、ワタシたちが次に起こすべきアクションが見えてきたことは間違いありません。
さあ、次の道が拓きました。
すんごい研究所(仮)にご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございました。
Biotope一同
次回スピンオフ会を開催予定!300人規模すんごいアンケート調査実施中。
1月の末から、Biotopeでは令和4年度長野市男女共同参画推進サポート事業の補助金を活用し、「働き方に関するアンケート調査」を実施しています。設問の1例として「女性活躍を阻んでいるものは何か」「女性活躍を推進することの成果として必要なもの」「女性活躍という言葉について、あなたが感じていること」など本音の部分にささる内容を設計しました。今まで開催してきたすんごい研究所(仮)で浮き彫りになった課題の本質と、アンケート調査の分析結果から導き出された課題の本質とを比較検証しながら、みなさんと意見を交わし対話するスピンオフ会の開催を予定しています。イベント開催が決定しだい当Webサイトにてお知らせいたします。楽しみにお待ちください。
Biotopeすんごい研究所(仮) Supported by SUNDRED株式会社
BiotopeFounder
吉川 みのり
[調和性 / アレンジ / 分析思考]
兵庫県神戸市生まれ。システムベンダーにおいてカスタマーサクセスとして6年間勤務。2004年シソーラス株式会社の創業時より、企業の個人情報管理であるプライバシーマーク認証取得支援コンサルタントとして15年以上の経験を持つ。2019年春、長野市に移住。移住後は地域活性化、まちづくりに関わるコミュニケーターとして地域の人々、行政、学生など多様な人々と共に商店街活性・教育・中山間地域交流などのプロジェクトに携わる。長野の働く女性ともっと繋がりを広げたい、地域で活躍している女性を可視化していきたいとの思いでBiotopeを立ち上げる。
2020年秋:Biotope発足
【専門分野資格等】
▶︎コミュニティプラットフォーム構築/個人情報管理/Web運用/レポート作成/資料・マニュアル作成
▶︎プライバシーマークコンサルタント/ファイナンシャル・プランナー