ライフスタイル

kimono随想#9

Series 『着物を楽しく日常に』
洋服が日常着の現在。日本伝統衣装という敷居の高いモノになってしまった“キモノ”
楽しく日常に着物が着れるように、私は今“おしごときもの”に挑戦しています。
なぜこの仕事をしようと思ったのか。
私の幼少期から今現在をちょっとだけふりかえりながらの”キモノ噺“

第6章 着物でお仕事

着物を日常的に着る工夫

着物は「家で洗えない」問題。
このことが理由で、気軽に着れない人も多いのではないだろうか?

「洗えない問題」に関しては、
「正絹の着物」=「スーツ」と同じでは無いかと思った。
もちろん今は洗えるスーツもあるが、
この場合は家では洗えないスーツのこと。

着物クリーニングは安くはない。
毎日同じ着物を着るのも嫌なので、そうなるとかなりのコストがかかる。
でも汚い状態では着ていたくはない。

ということで、私は着物以外の部分を洗えるものにしている

<洗える長襦袢を着る>  
夏:一回着たら洗う。  
それ以外:3〜5回着たら洗う

この仕事をする前は、
着付け練習の時は「ポリエステル長襦袢」を着て、
着物でお出かけの時は「正絹の長襦袢」を着ることが多かった。

正絹の長襦袢は基本的には家では洗えない(洗っている人もいるけど)。
そうなると、正絹以外の長襦袢をいろいろ探すようになった。
ポリエステル・綿・麻素材のものが洗える系の長襦袢で、
「おしごと襦袢」という名前の、お仕事で着物を着る人にはわかりやすいネーミングの商品も見つけた。

ここからは私の見解なので、人によって意見が分かれると思うが私の実態調査の報告です。笑

<ポリエステル>
15年以上くらい前の安価なポリエステルは通気性が悪く、
真夏に着ると暑くて地獄である。
また、安価なポリエステルは着ていると”シャカシャカ”と安っぽい音がする。
がしかし、繊維技術の発展か、最近のポリエステルの長襦袢は良いものもたくさん出ている。
通気性が良いポリエステルもあるのである。
また、ポリエステルはシワになりにくいので、アイロンがけの大嫌いな私にはありがたい素材。
私が一番愛用しているのは、最近のポリエステル素材の夏用の長襦袢だ。
値段は5千円くらいなので、きものはじめの人にもオススメしたりする。 (ただしサイズ展開が少ない)
夏用だが、一年中私は着ている。

<綿素材>
肌触りが良い。

「おしごと襦袢」も素材は綿素材である。
綿素材のものは「半襦袢」と言って、上下が別れている2ピースタイプが多い。
ちなみに「おしごと襦袢」も上半身のみの半襦袢である。
綿素材は汗も吸いとってくれて肌触りも良いが、劣化は早い→布がボロボロになりやすい。

<麻素材>
麻は一年中着れるとも言われている。
私はちょっと怪しい麻の長襦袢を一着持っているが、
多分麻100%では無い気がしてる。(表示は麻と書いあるが・・・)
なぜ、怪しいと思っているかというと、夏着ると暑く、冬着ると暖かいのだ。
もしかすると「綿」が混ざっているかもしれない。

呉服屋さんとかで麻の長襦袢の布地を触ると、
私が持っている麻の長襦袢とは手触りが違うし。
でも着やすいので、真夏以外は愛用している。

既製品の長襦袢は、メーカーによってサイズが様々だ。
安価なものは少し小さめに出来ているものもある。
長襦袢のサイズに迷った時は「大きめ」を買うと良い。
小さいサイズの長襦袢は胸の辺りがはだけやすいので、
お客様に着付けをする時も、小さめの長襦袢の時は念の為ご忠告をする。(衿が開きやすいと) 着物姿でかなり重要な長襦袢の存在。

長襦袢を上手に着ることは、着姿をキレイに見せる大きなポイントになる。

ビジネス着物を着る時も着姿をキレイに着たい。

【きものサロン粋組紐】
※完全予約制
組紐教室、着付教室、着物着付サロン(ヘアメイクは非対応)、組紐販売など
〒380-0833長野県長野市権堂町2334サンセットプラザ201

関連活動:オキモノ倶楽部

粋組紐代表/組紐作家講師・着物。2020年10月に「粋組紐」を起業。「組紐(くみひも)」という日本伝統工芸技術が、日々のストレス解消になったり、色糸の組み合わせから、素晴らしい紐が出来るという楽しい世界を多くの人に共有したいという思いと、若い頃から勉強をしていた「着物」がどんどん着る人が減ってきている現在、’’着物の人を増やそうプロジェクト’’を自身の目標に掲げて活動中。
組紐・着付け教室運営、組紐作家、美容師向け着付け指導、着物姿で学校の外部講師などを展開中。
BiotopeのBukatsu「オキモノ倶楽部」の企画運営チーム’きものさいさい’のメンバー。

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