”ちゃんと”したい呪縛と幸福な働き方を考えてみる
なぜ「優秀」な女性ほど人に仕事を任せられないのか
長野は忍耐力の高い県と言われていますが、その忍耐力が高い地域の中で”優秀”と言われ育ってきた女性ほど、プレイヤーとして成果を出す一方で、「他人に迷惑をかけたくない」「自分がやった方が早い」と考え、仕事を抱え込みやすい傾向があります。これは、幼いころから言われ続けてきた”ちゃんとしないと”と植え付けられた真面目さ、責任感の強さや「失敗してはいけない」というプレッシャーが影響しているのではないかと感じています。
自身に高い基準を求めるあまり、その基準に当てはまらない後輩やチームメンバーの働きに不安を覚え、仕事を任せられなかったり、任せてもマイクロマネジメントに陥ることもあります。しかし、これは自身の業務負荷が高り、部下やチームの成長機会を損ない、頑張っているのに成果が出ない、評価されないなどの悪循環につながってしまうことも。
完璧主義と燃え尽き症候群のリスク
責任感高く、完璧を目指して仕事をすると、一見すると仕事への情熱や成果に繋がるように思えますが(実際にプレイヤーとしては高い成果をあげますが)、すべてを完璧にこなそうとすることで、マネジメントとして業務の幅が広がるとキャパオーバーになってしまったり、心身の余裕を失い、長時間労働や過度なストレスに繋がってしまい、達成感を得るどころか、「十分にやりきった」と感じられない虚無感に陥ることもあります。また、自身の力の及ばなさに自己肯定感や自己効力感が下がってしまい、いわゆる「燃え尽き症候群」と呼ばれる状態になり、健康を害するだけでなく、キャリアを続ける意欲そのものが損なわれる可能性もあります。
幸福に働き、活躍できるためのヒント
女性管理職や起業家が幸福に働き活躍するためには?幸福に軽やかに活躍している先輩たちはどうしているのか?そこからヒントを探りたいと思います。
-人に任せてみる”小さな成功体験”を
チームや後輩、他の人に仕事を任せることは、自分だけでなく実はチーム全体の成長に繋がります。また、任せる際には、期待値を明確にし、信頼を前提に、任せる側のあなたにとっても任せられる側にとっても、小さな成功体験を積み重ねることが大切です。
– 完璧主義を一旦手放そう
「100点を目指さず、まずは60-70点でOK」とする考え方を取り入れましょう。完璧を追い求めずとも、結果として良いチームができ、良い成果が得られるケースが実は多いのです。
– セルフケアは大事!
自分自身の心身を大切にできていますか。自分のココロと身体がしんどい状態で任せるのは至難の業です。長野の自然環境を楽しみながら発酵食品で体内きれいにして森林浴をして沢山眠り、心身のバランスを保ちつつ、上の2つのポイントを実践しましょう。
地域の女性の幸せなキャリアを築く
「優秀さ」とはすべてを自分で抱え込むことではありません。他人と協力しながら柔軟に働き、自分自身を大切にすることで、持続可能なキャリアを築くことができます。
長野県では、起業創業やキャリア支援を目的とした相談窓口を設け、こうした悩みを抱える女性たちを全力でサポートしています。一人で悩まず、ぜひ専門家に相談してみてください。
BiotopeFounder
篠原 智美
[個別化 / 未来志向 / 戦略性]
群馬県伊勢崎市生まれ。多拠点パラレル会社員。2019年に夫の転勤で長野に移住。フリーランサーを繋ぐ企業「ランサーズ」にて全国38自治体・金融機関と連携して地域で活躍する移住者や副業・フリーランスが集うコミュニテ立ち上げや中小企業の外部人材活用支援を行う。銀行員→起業→育休→移住→社内起業など多様な働き方を経験する中で、地域で多様なライフキャリアを実現できる世界を作りたいと思い2022年国家資格キャリアコンサルタント取得。“多様なライフキャリア”をテーマに地元群馬のNPO法人キッズバレイ理事、Biotope 立ち上げほか、複数企業の新規事業推進に携わる。趣味はクラフトビール、親子ワーケーション、お気に入りの人・場所と偶然出会うこと。
【専門分野資格等】
▶︎多拠点&パラレルキャリア/親子ワーケーション/ライフキャリアプラン/経営戦略/新規事業開発/チームビルディング/組織開発
▶︎国家資格キャリアコンサルタント/ファイナンシャル・プランナー/公認ワーケーションコンシェルジュ